CCGノート

視聴したもの忘備録

◎アラビアのロレンス

あらすじコピペ: 実在のイギリス陸軍将校のトマス・エドワード・ロレンスが率いた、オスマン帝国からのアラブ独立闘争(アラブ反乱)を描いた歴史映画であり、戦争映画である。日本での公開は1963年12月。上映時間は227分。主人公の交通事故死で幕が開く衝撃的な冒頭から、彼が失意の内にアラビアを離れる余りに悲痛な終局までを、雄大に描く。

 

史実ベースの戦争映画というよりは、男が自分のアイデンティティを確立していく話として観ることが出来た。
生まれ故郷のイギリスでは、貴族の隠し子で、学はあるがはみ出し者の軍人ロレンス。
そのロレンスが全くの異文化アラブの中で、自分が何者でどう生きるかを決め、周りに認められながら新しいアイデンティティを確立していく姿がかっこいい。(ロレンスが発音出来ないアラブの兄ちゃん達がオレンスオレンス言って、それが定着しちゃったのは、きっとその辺の表現。)
古い映画でも、こういう「迷う人、生き方を見つけ、強く生きる」系の普遍的なテーマが上手に織り込まれた作品は、いつまでも見応えがあるんだと思う。
休憩後の後半、ロレンスがげんなりした後は、歴史背景が分かってないのもあって心情やストーリーが読み取れず、残念。要リベンジ。

 

メモ

・オープニング。いきなり暗い画面のまま3分以上オーケストラのダイナミックな演奏が続く。映画のイントロはその映画のテーマや質感のサマリーである事が多いけど、音楽だけで壮大な物語を期待させるのはすごい。鳥肌〜。オーケストラサントラってやっぱりかっこいい。豪華絢爛。

・映像がとにかく綺麗。昔の映画特有の鮮やかな色合い。テクニカラーってやつだからなのかな。ロレンスの青い眼が映える。目力強烈。

・砂漠のシーン、CGでもセットでも無いから(当然だけど)嘘臭さが無くて物語に引き込まれる。だだっ広い砂漠の中に取り残されて途方にくれたり、水平線から徐々に人影が近付いて来て「敵なの味方なの誰怖い」な臨場感がすごい。冒険の無謀さや果てしなさが映像だけで伝わって来る。ロレンス御一行が砂漠でフラフラしてるとこっちまで喉渇いてくる。ビール飲みながら観てるから本当は全然渇いてないけど。

・歴史的な背景を勉強してから観ればよかったと後悔。Wiki読むと様々な隠喩や演出があって、それを拾えなかったのが勿体無く感じた。

・ラクダ超かわいい。渋々乗せてやってる感が最高。無愛想、不細工、不恰好。いい意味で。

・ファイサル王子、声に聞き覚えあると思ったら初代オビワン。お上品な喋り方がクール。砂漠に生きる高貴なじじい役が似合うんだね。

・親友のアリがアングリーバーズの赤い奴によく似てた。二等辺三角形眉毛。

 

長いけど、ストーリー、映像、音楽、演技、などなど全てがスーパークオリティで見飽きないから、早くももう一度観たい。名作ってすごく面白いから名作なんだっていうアホな感想。

 

監督:デイビッド・リーン

音楽:モーリス・ジャール

公開:1962年

キャスト:ロレンス/ピーター・オトゥール

     ファイサル王子/アレック・ギネス